人間と生活環境
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学校環境における熱中症発生状況に関する調査研究―地域ブロック毎の熱中症発生状況に基づく考察―
岩下 剛
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2021 年 28 巻 2 号 p. 99-105

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抄録

日本スポーツ振興センターの学校事故データにおける熱中症を全国単位、地域ブロック単位で分析し、その発生状況を確認した結果、以下の知見が得られた。全国規模で見ると、学校事故の件数は経年とともに減少傾向にあるが、学校事故における熱中症の割合は上昇傾向にあった。地域ブロック毎の校庭、体育館、教室における熱中症発生率(単位生徒数当たりの熱中症件数の割合)を見ると、九州、四国、中国ブロックの熱中症発生率が高かったが、2017年度の教室における熱中症発生率は北海道が最も高くなっていた。北海道の体育館、教室における熱中症発生時の活動内容は、他地域と比べ異なる特徴が見受けられた。北海道では体育館、教室においては、文化的行事における発生が著しく多かった

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© 2021 人間-生活環境系学会
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