抄録
今後, 単身世帯が増加を続けることが予想される。 本研究では単身居住者の生活に対する意識や住まい方
把握し, それらの相互関係を考察することを目的とした。本報では冬期の住まい方として暖房利用に注目し居住
者の意識などとの関係を考察した。関西・関東の都市圏の居住者を対象にアンケート調査を行い, 単身世帯の冬
期の暖房利用の実態や居住者の生活に対する意識などを把握した。
エアコンを主暖房器具として使用する者が最も多く, 男性では 54.4%であった。一方, 女性では 38.9%がエアコ
ンを主暖房として使用しており, 男性より少なかった。女性は男性に比べこたつや電気カーペットを主暖房とし
て使用する者が多かった。意識・価値観, 体質に関する回答からクラスター分析を行ったところ, 回答者を 5 分
類でき, 暖房範囲・頻度で各グループの特徴が見られた。