抄録
症例は 70 歳代,女性。約 2 ヶ月間の腰痛,両下肢の疼痛,痺れ感で歩行困難となったため精査入院となった。
経過中,発熱,盗汗,体重減少は認められなかった。
血清LDHおよび血清可溶性インターロイキン 2 レセプターも基準範囲内であったが,MRIで第 4 腰椎に, PETで頭蓋内斜台に腫瘤性病変が認められた。
腰椎の針生検でCD20 陽性悪性リンパ腫(Diffuse large B cell lymphoma)と診断された。
Rituximab,Pirarubicin,Cyclophosphamide,Vincristine, Prednisoloneを併用したRT-COP療法により腰椎の腫瘤は部分寛解し,腰痛などの症状も速やかに改善した。