抄録
医療に対する社会の評価は厳しくなってきており、医療訴訟は年々増加している。手術に伴う医療訴訟では、 画像などの具体的な手術記録の提出が求められる場合も少なくない。CCDを通して得られた画像を見ながら行われる内視鏡手術では、手術時の画像記録の保存が病歴として不可欠である。内視鏡手術における客観的な手術記録の保存方法について検討した。KS オリンパス(株)が開発した画像同期記録システムを使用し、術野と外観の画像、麻酔中の心電図、酸素飽和度などのモニターと同期してリムーバブルHDDに記録しランダムアクセス可能なデータとして保存するシステムを開発した。さらに、これらの保存条件を画像の解像度および保存に要するコストの観点から検討したところ、現時点におけるもっともコストパフォーマンスに優れた保存条件は MPEG1、1.5M であることが示された。本システムを運用することにより、内視鏡手術時の情報を客観的に保存することが可能であり、内視鏡手術をはじめとする外科手術の手術記録の保管方法として有用であると思われた。