2017 年 18 巻 1 号 p. 27-30
国立病院機構姫路医療センター臨床検査科は、検査室の国際規格であるISO15189の認定を取得したことを契機に、検査技師全員と検査科長が参加する全体会議の項目に、スキルマップ達成報告、スタッフからの改善提案、スタッフ間のポジティブ・フィードバックを追加した。その結果、より多くのスタッフから発言が得られるようになり、各項目とも1会議に平均1件以上が報告された。技師全員が回答したアンケートから、スキルマップ達成報告による個人の自信の獲得、提案した改善事項が実行される成功体験がもたらす改善文化の醸成、ポジティブ・フィードバックによる良好な人間関係の構築が期待できることが示唆された。全体会議はホールシステムアプローチを実践する意義を持ち、活発な検査科を作るのに有用である。