2017 年 18 巻 1 号 p. 24-26
注射剤払い出し業務は、医師の指示により注射剤が患者へ投与されるため、薬剤師と看護師との異職種間連携を必要とする重要な業務である。日本医療機能評価機構による病院機能評価でも、注射剤を1施用単位で取り揃えて病棟に払い出すことが求められている。長野市民病院では、病院機能評価の受審を契機に、自動化に比べ低コストでの業務改善が見込める、ケースを利用した注射剤1施用払い出しシステムを構築し、全病棟に導入した。看護師に対してその有用性についてアンケート調査を行ったところ、「薬剤が取り出しやすくなった」、「注射剤処方せんと薬剤の確認をスムーズに行えた」、「ケースを利用した1施用払い出し方法が便利である」、および「薬剤の取り間違いが減った」の項目で、それぞれ86.1%、86.2%、86.1%、および74.2%の高い評価を得た。以上の結果より、ケースを利用した注射剤1施用払い出しシステムは、業務の効率化、リスクの低減、および病院経営の改善という面から有用であることが示された。