日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
より良い臨床研修環境づくりを目指して
卒後臨床研修評価機構の第三者評価を活用した取り組み
小谷 知広小山 信一宮部 剛実黒川 正夫
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2017 年 18 巻 3 号 p. 184-188

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抄録

 NPO法人卒後臨床研修評価機構による第三者評価(2012年3月29日初回受審、2年間の認定)の結果を受けて、更新審査(2014年2月27日受審)に向けて行った「要検討」項目の改善活動とその結果について報告する。

 初回審査後、まず要検討とされた項目を一覧表にまとめ、結果の検討を行った。検討した結果、指摘されている項番:Pg(Postgraduate)は異なるが指摘内容は同じであり、4つの課題に分類することができた。

 この4つの課題に対する改善を順次行って更新審査を受審した結果、4年間の認定となった。報告書では病院長自らがリーダーシップを発揮し、病院全体でより良い研修環境づくりに取り組み、院内の全スタッフが臨床研修指導者として研修医を指導できる環境づくりを行っていると高く評価された。しかし、より質の高い臨床研修病院として成長していくために、新たな項目での指摘も受けた。

 卒後臨床研修評価機構による第三者評価を受審したことで大阪府済生会吹田病院の研修プログラムや研修環境を客観的に知ることができ、維持していくなかで当院の強み・弱みが明らかになった。弱みを改善し、強みをより強化することで、臨床研修の質をさらに向上させることができると考えられることから、今後も第三者評価を活用したより良い臨床研修環境づくりに取り組む。

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