日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
Aセンターにおける静脈注射看護師(IVナース)養成の取り組みと3年間の活動実績
古根川 綾子新木 輝実杉野 慶美小山 郁子猪原 繁美
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キーワード: IVナース, 養成, 認定制
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2018 年 18 巻 4 号 p. 234-237

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抄録

 現在、チーム医療が促進される中、看護師による末梢静脈留置針(以後、留置針と略す)の挿入は円滑な医療及び患者サービスという観点から、看護師の業務範囲として捉えられてきている。Aセンターでも医師や看護師等の業務量の増加に伴い、看護師による留置針挿入への要望が、医師だけでなく看護師からも強くなった。このような実情を踏まえ、2011年より留置針の挿入を含む静脈注射看護師(intravenous injection nurse:以後IVナースと略す)の養成を開始した。IVナースとは知識・技術等一定の教育を受けAセンター内で認定された留置針の挿入を含む静脈注射ができる看護師を指す。

 2014年度までのIVナース認定者は478人で看護師の66.2%を占めた。2013年度からは、専門分野のIVナースとして、造影剤13人、抗がん剤18人、貯血5人を養成した。2014年度の挿入実績は16053件で1日平均44件、目的別では造影剤用6284件、点滴漏れによる入れ替え用4986件であった。この成果はステップアップできる養成プログラムであるがゆえであり、IVナースの自信と誇りとなった。さらには看護師としてのモチベーション向上につながり、IV ナースの活動実績を促進させる原動力となった。

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