日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
外来・病棟業務を円滑に行うために
医師事務作業補助者導入による業務効率化
森木 章人
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2020 年 21 巻 1 号 p. 30-33

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抄録

 もみのき病院では2016年6月20日の電子カルテの導入に伴って、医師事務作業補助者の増員を行なった。現在7名が脳神経外科と眼科の外来および病棟勤務を行っている。当院での医師事務作業補助者の業務内容は、主に診療情報提供書、入院証明書や介護保険における主治医意見書などの文書作成補助業務、退院サマリーや検査、処方、次回の診察予約などオーダリングシステムへの代行入力業務、そして診療データの登録・集計業務(Japan Neurosurgical Database、以下JND)などである。今回客観的な評価として、外来待ち時間調査、退院サマリー完成率、入院証明書や介護保険における主治医意見書の作成期間、医師への満足度調査、医師の時間外労働時間の5項目について調査ならびに検討を行った。その結果、脳神経外科外来予約患者の予約時間から診察開始までの時間は平均10.9分で、導入前の半分以下に短縮を認めた。退院サマリーの2週間以内の完成率は改善を認め、満足度調査の結果からも医師の負担軽減が確認できた。医師事務作業補助者の導入は業務効率化につながり、医師の負担軽減となるものと思われた。

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