抄録
目的: 糖尿病教育入院の患者に, 糖尿病クリティカルパスを導入し, パスに沿ってコメディカルが患者に関わることで教育効果を上げるとともに, 看護の標準化をはかり, 病棟経営の影響を明らかにする.
対象・方法: 国立長野病院東6階病棟に糖尿病教育目的で入院した患者47名 (コントロール群19名. 実験群28名) に実施された検査内容調査.1日平均診療報酬点数, 平均在院日数を検定した.実験群の入院時と退院時に実施した知識テストの結果を検定した.
結果: 糖尿病教育入院患者にクリティカルパスを導入して,(1) 診療報酬点数の有意差はなかった.(2) 平均在院日数が25.2日から14.6日で, t検定の結果, 有意差があった.(3) 知識テストを実験群の入院時と退院時に行った結果は, 入院時18.9点, 退院時は22.2点でt検定で有意差があった.
結論: 糖尿病教育入院に13日間のクリティカルパス導入したことは, 1) コメディカルの連携がとれた. 2) 看護の標準化がはかれ患者の知識レベルを向上できた.平均在院日数が短縮でき病棟経営に影響があった.