医療マネジメント学会雑誌
Online ISSN : 1884-6793
Print ISSN : 1345-6903
ISSN-L : 1345-6903
病院管理の視点からみたクリティカルパスと関連薬剤師業務
恩田 光子小林 暁峯
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 1 巻 2 号 p. 153-158

詳細
抄録
リスク管理の徹底や医療の質向上が求められている中で, 院内における薬の責任者としての薬剤師の役割は拡大し, 昨今では特にクリティカルパス (以下CPとする) 作成への薬剤師の関与は薬剤使用の適正化推進を通しての医療の質向上と効率化のために必須の業務になりつつある. 本研究は病院管理の視点から, 病院経営管理者と薬剤部門責任者の, クリティカルパスとその関連分野を含めた今後の薬剤部門に求められる業務の現状及び問題点などに対する意識を対比させながら, 現薬剤業務の外部ニーズへの対応と今後の課題について考究することを目的として, 2000年2月~3月に, 中四国、近畿, 関東地域に所在する200床以上の国公立及び私立病院11箇所を訪問し, 病院経営幹部 (院長他) と薬剤部門責任者に対して調査票に基づきヒアリング調査を実施した.
その結果, 経営幹部は薬剤に関するリスク管理, 病棟への進出など対患者サービスの充実, 病院経営を視野に入れた薬剤情報の提供, CP参画, DUR/DUE (Drug Utilization Review: 薬剤使用監査/Drug Utilization Evaluation: 薬剤使用評価) の実践による薬物使用の適正化・効率化, 地域保健への貢献など, 薬剤部門に対して広範な貢献を期待していることが明らかになった.したがって今後の薬剤部門の課題としては, 医薬品関連の情報を的確に提供すること, またDUR/DUEを定着させ疾病別, 患者別に最適な薬物治療を検討するための基礎資料を蓄積すること, そしてその情報に基づき薬剤師がCP作成へ参画することにより, 薬物治療の標準化や適正化へより積極的に関与し, 医療の質向上に貢献することであると考える.
著者関連情報
© 医療マネジメント学会
前の記事
feedback
Top