医療マネジメント学会雑誌
Online ISSN : 1884-6793
Print ISSN : 1345-6903
ISSN-L : 1345-6903
クリティカル・パスにおける臨床検査課の役割
検体検査を中心に
笠井 久豊小阪 幸保林 弘
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 2 巻 3 号 p. 359-362

詳細
抄録
クリティカル・パス (以下CP) における臨床検査課の役割につき報告する。当院は1999年4月にCPが導入され、約2年半になる。CP導入と同時にクリティカル・パス委員会が設置され、月1回の委員会の出席を余儀なくされた。臨床検査課の役割は本委員会を通じ、Evidence-based medicine (以下EBM: 根拠に基づいた医療) に基づいた検査項目セットの設定であり、なお経済性を加味したものでなければならないと考えた。そこで一度作成され軌道にのっているCPを見直し、過度の検査項目と検査依頼回数を削減することにした。そうすることにより1年間で約33万円の試薬コストを下げることができた。
また委員会への出席はチーム医療をも促進させた。看護部から検査依頼漏れをなくしたいとの要望により、疾患別の検査セットを作成した。これは検査課が前日に疾患別検査セットに必要な採血管を準備することである。今後他の疾患へ新たな検査セットの働きがけを心がけたい。
著者関連情報
© 医療マネジメント学会
前の記事 次の記事
feedback
Top