抄録
香川労災病院では1999年のクリティカルパスが導入後3年間はクリティカルパス勉強会を開催し, 140のクリティカルパスが作成された.肺血栓塞栓症予防法, 転倒・転落予防法, 抗菌薬の適正使用法の標準化を検討する際, 安全管理委員会・感染対策委員会などの他委員会と合同で行う会合の必要性を感じた.そこで2002年からは毎月クリティカルパス推進委員会と他委員会との合同のパス大会を開催することとした.2003年からはCQI (Continuous Quality Improvement) ・パス大会と名称を変更し, 現在までに35回開催された.一回会合で平均99名が参加し, 8.2題が発表された.発表の30%はクリティカルパスに関するもの, 30%は他委員会に関するもの, 40%はその他に関するものであった.現在では350のクリティカルパスが作成され, 他委員会とともに14個の標準化がなされた.さらにオーダリングシステム導入, 日本医療機能評価機構認定更新のための受審準備, DPC調査協力病院への参加への準備などの課題が発生した際にはそれらに関する発表が増加し, 病院全体で対応できた.
CQI・パス大会は医療の質の向上, 医療の標準化, チーム医療の推進に有用であった.