本研究の目的は大学体育におけるGボール運動を用いた授業の教育効果について、主に心理的側面から明らかにすることである。対象は女子学生とし、大学体育で教材として一般的に用いられているトレーニング、バレーボール、バドミントンによる教育効果と比較することによって検討を行った。
研究Ⅰでは、Gボール運動には比較的高い気分改善効果があることが明らかになった。
研究Ⅱでは、Gボール運動はトレーニングに比べて対人関係促進・気分の向上効果が高く、ダイエット効果が低いこと、ストレス反応については身体的反応が比較的出にくい傾向があることが示された。また好き、得意、楽しいという好意的、意欲的な評価を持たれる傾向が高いことが明らかになった。
大学体育においてはGボール運動の心理的効果を踏まえた上で教材として用いることが望ましいと考えられる。