2016 年 13 巻 p. 43-52
多くの大学におけるスポーツ用の土のグラウンドは,特定のスポーツを行う専用グラウンドではなく複数のクラブで共用している。本研究は,大学における多目的な土グラウンドの維持に関して現状を明らかにすることを目的とした。2つの大学の土のグラウンド(グラウンドT;81m × 111m の範囲,グラウンドR;92m × 91m の範囲)は,電子デジタルレベル計を用いて測量された。2つの測量されたグラウンドを使用している選手たちと7つのクラブの代表者に関して,質問紙(整地について,グラウンドでの受傷について,グラウンドコンディションに関する意識,など)によって,グラウンドコンディションが調査された。結果は以下のとおりであった。グラウンドTは中央付近からグラウンドの端に向かって徐々に低く傾斜しており,グラウンドRは野球のダイヤモンドからグラウンドの端に向かって同心円状に徐々に低く傾斜していた。グラウンドTは野球のダイヤモンド周辺のエリアにいくつかの比較的大きな起伏があったが,グラウンドRにはそのような起伏はなかった。グラウンドコンディションにおけるこのような違いは,クラブの選手たちのグラウンド整地とグラウンドの適切な使用方法についての意識が,それぞれの違いに繋がったものと考えられた。グラウンドTの使用者は,埋め込まれたグラウンドマーカーの突出とグラウンドの起伏に違和感を持っており,また,グラウンドRの使用者は,グラウンドの起伏と不良な水はけに違和感を持っていた。両方のグラウンドの使用者は,これらそれぞれのグラウンドの不良のために受傷したと回答していた。