日本では2004年度より、大学の自己点検・自己評価および第三者評価の実施が義務化され、大学におけるファカルテイ・ディベロップメント(FD)活動推進のために、授業に対する学生の意見を考慮することが必要になった。このため、学生による授業評価を行う大学が急増したことから、さまざまな科目についての評価を比較することが可能になった。
そこで本研究では、授業評価の評価値を、体育関連科目とそれ以外の共通科目について比較検討した。 その結果、体育関連科目は他の共通科目に比べて有意に学生の評価が高いことが、様々な地域から得られた資料により明らかとなった。この結果は、体育関連科目を担当する教員の教育活動実績を評価する上で重要な資料になると思われる。
一方で、学生による授業評価という方法は、膨大なコストと手間を要する方法である。したがって、授業改善のための有効かつ効率的な方策を新たに考案し、評価機関に対して積極的に提案していくことも、FD推進にとって今後重要になると考えられる。