抄録
【⽬的】妊婦の運動に関する安全性が推奨されてから40 年余りとなる現代では,特に健康維持のために重要となる有酸素運動が妊婦や胎児にもたらす効果を客観的データに基づいて検証することが必要である.そこで妊婦の有酸素運動の効果を評価している先⾏研究の中から研究⽅法を明らかにすることを⽬的とし⽂献検討した.【⽅法】2007〜2017 年,キーワードは「pregnantwomen」,「aerobic exercise」,「妊産婦」,「⾝体運動」,原著論⽂を検索した結果,「PubMed118 件」,「CHINAL 40 件」,「医学中央雑誌8件」であった.⽂献タイトルとアブストラクトから明らかに⽬的とは異なる⽂献を除外し32 件の⽂献を分析対象とした.【結果】①⾝体的影響はバイタルサイン・⾎液・BMI②精神的影響は質問紙調査・酸化ストレスマーカー③乳幼児への影響は出⽣時の発育状態・臍帯⾎・質問紙調査④妊婦の運動習慣は質問紙調査・BMIを⽤いて評価していた.妊娠中期を対象としRCTによる研究デザインが最も多かった.【考察・結語】妊娠中の有酸素運動は妊婦や胎児の健康維持に好影響をもたらす.⼈の健康状態の客観的評価となる酸化ストレスマーカーは精神的影響の評価に⽤いられていた.しかし,⾝体的な健康状態を評価するために酸化ストレスマーカーは⽤いられていない.妊婦の有酸素運動の効果に関するエビデンスの検証が必要である.