医療福祉政策研究
Online ISSN : 2433-6858
大都市圏においてプライマリ・ケアを居宅で提供するために必要となる高度実践看護師のコンピテンシーの尺度開発
予備的定量調査の結果より
大釜 信政
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 5 巻 1 号 p. 53-74

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抄録
目的:日本の大都市圏においてプライマリ・ケアを居宅で提供するために必要な高度実践看護師のコンピテンシーの尺度を開発し、尺度の信頼性と妥当性について検証する。 方法:大都市圏の診療所・病院で訪問診療や往診に携わる医師または看護師、訪問看護師、高齢者施設に勤務する看護師に対して、高度実践看護師に求めるコンピテンシーに関する質問票調査を実施した。 結果:309名からの回答を分析対象とした。最尤法・プロマックス回転による探索的因子分析により、6因子46項目を抽出した。また、尺度の信頼性と妥当性を確認した結果、Cronbachのα係数は.964、モデル適合度は、GFI=.759、AGFI=.732、CFI=.875、RMSEA=.060であった。 結論:本尺度の信頼性と妥当性に関して統計量的に許容範囲であり、プライマリ・ケアに資する高度実践看護師のコンピテンシー尺度として6因子46項目のそれぞれが概念や特性を適切に反映できている点が示唆された。
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© 2022 日本医療福祉政策学会
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