2022 年 2 巻 4 号 p. 161-164
近年,IL-5や好酸球をターゲットとした治療が普及しつつあり,好酸球の生体内での役割をより正確に理解する必要性が増している。耳鼻科領域でも,好酸球はアレルギー性鼻炎,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症,好酸球性副鼻腔炎,好酸球性中耳炎などの病態を考える上で欠かすことのできない細胞である。刺激により活性化した好酸球のプログラム細胞死(ETosis)と,それによって放出される顆粒蛋白,細胞外トラップやシャルコー・ライデン結晶の形成が明らかになり,病態への影響が明らかになりつつある。