抄録
本研究では高さ2mのカラム実験から、「地下水の低下+再冠水」、「地下水の低下+再冠水+上部からの水の供給」の2つの方法で作成される飽和度について調べた。また、いったん作成した不飽和状態がどの程度長期間維持されるかについても調べた。豊浦砂、汐留砂、佃島砂の3種類の砂を供試体として用い、以下の結論を得た。(1) 水位低下、再冠水により飽和度Srは90%前後まで低下する。供試体上部から水を注入することにより下部から冠水するのみと比べて2-4%程度飽和度を低下できた。(2) いったん低下した飽和度は90日間で1.8-2.0%増加した。砂の種類により飽和度の回復速度は異なった。