耳鼻と臨床
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原著
成人重症急性上咽頭炎の cefditoren pivoxil 高用量投与による治療経過について
- スコアリングシステムを用いた検討 -
冨山 道夫
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2011 年 57 巻 2 号 p. 49-64

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抄録
急性咽頭・扁桃炎スコアに準じて作成した上咽頭炎スコアで重症と判定された成人急性上咽頭炎症例を対象として、cefditoren pivoxil 600 mg 分 3/日 (CDTR-PI 高用量) 投与による治療経過をスコアリングシステムにより検討した。対象は 2008 年に当院を受診した重症急性上咽頭炎症例 94 名である。CDTR-PI 高用量 7 日間投与により、94 名中 93 名 (99%) は 8 日目の重症度スコア (平均値 ± 標準偏差)が 0.23 ± 0.74 とほぼ改善した。副作用は下痢を 13 名 (14%) に認めたが、重篤なものではなかった。細菌検査では計 118 株検出され、β 溶連菌 9 株 (8 %)、H. influenzae 38 株 (32%)、H. parainfluenzae 36 株 (31%)、M. catarrhalis 23 株 (19%)認めた。CDTR の薬剤感受性は、これらの 4 菌に対していずれも MIC90が 0.5μg/ml 以下と良好な感受性を示した。重症急性上咽頭炎は CDTR-PI 高用量投与で治癒する予後良好な疾患である。
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© 2011 耳鼻と臨床会
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