耳鼻と臨床
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原著
耳下腺良性腫瘍手術症例の臨床的検討
宮原 裕鎌倉 綾笹井 久徳中村 恵松代 直樹梶川 泰成尾 一彦
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2011 年 57 巻 4 号 p. 150-157

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抄録
2000 年 7 月から 2009 年 3 月の間に耳下腺腫瘍手術を施行した 125 例を検討した。男性 59 例、女性 66 例で、60 歳代が多く (15歳 - 88 歳)、平均年齢は 54.6 歳であった。病理組織学的には多形腺腫が 62例 (49.6%) と最も多く、次いでワルチン腫瘍が 45例 (36.0%) であった。多形腺腫は女性に多く、ワルチン腫瘍は男性に多く、平均年齢はワルチン腫瘍の方が高年齢であった。摘出腫瘍の大きさは、10 - 160 mm大で、平均は 29.9 mmであった。術後合併症として顔面神経麻痺 28 例 (22.4%)、唾液漏 5 例 (4.0%) を認め、頻度は従来の報告とほぼ同等だった。Frey 症候群は認めなかった。耳下腺良性腫瘍に対しては、合併症の可能性も含め患者ならびに家族への十分なインフォームド・コンセントを行い、積極的に根治治療を行うのがよい。
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© 2011 耳鼻と臨床会
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