耳鼻と臨床
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原著
原発不明癌頸部リンパ節転移症例の臨床的検討
安松 隆治佐藤 方宣若崎 高裕古後 龍之介中川 尚志
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2018 年 64 巻 6 号 p. 223-227

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抄録

2007 年 1 月から 2016 年 12 月までの 10 年間に、初回治療開始時に精査を行ったにもかかわらず原発巣が不明であり頸部リンパ節転移を認めた 26 例を対象とした。内訳は N1:1 例、N2:23 例、N3:2 例であった。遠隔転移を認めた症例は 4 例であった。26 例のうち、原発巣が初回手術後に判明した症例が 4 例、治療終了後経過観察中に判明した症例が 2 例、原発巣が不明のままであった症例が 20 例であった。全体の 3 年粗生存率は 52%であり、N 分類の進行とともに予後も不良な傾向であった。免疫組織染色が可能であった 22 例中 7 例(32%)において p16 陽性所見が認められた。7 例中 5 例で最終的に原発巣が判明しており、内訳は中咽頭(扁桃)4 例、下咽頭(梨状陥凹)1 例であった。原発不明癌頸部リンパ節転移症例で p16 陽性であった場合、p16 陽性中咽頭癌と同様に取り扱うことが妥当なのか大規模な検証が必要と思われる。

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© 2018 耳鼻と臨床会
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