耳鼻と臨床
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症例報告
鼻出血を契機に判明した後天性血友病 A の1例
秋定 直樹石原 久司竹内 彩子藤澤 郁赤木 成子
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2019 年 65 巻 3 号 p. 87-91

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抄録

後天性血友病 A とは、凝固第Ⅷ因子に対する自己抗体が出現し出血症状を呈する疾患である。われわれは鼻出血を契機に発見された後天性血友病 A の 1 例を経験した。症例は 73 歳、男性。鼻出血を繰り返し、当科を受診した。出血点を認め焼灼するも再出血した。APTT 延長を認めたため当院血液内科に紹介し、後天性血友病と診断され現在治療中であり、治療開始後は再出血なく経過している。後天性血友病の初発症状は、皮下や筋肉内の出血が多く、鼻出血を契機に発見された症例はまれである。比較的まれな疾患ではあるが、診断が遅れれば、頭蓋内出血や腹腔内出血といった致死的な出血を来す可能性がある。早期診断・治療が重要であり、耳鼻咽喉科医も知識を有しておくべき疾患である。

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© 2019 耳鼻と臨床会
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