2020 年 66 巻 2 号 p. 41-46
川崎病は乳幼児にみられる原因不明の急性熱性疾患で、全身の血管炎を特徴とする。病初期に頸部リンパ節腫脹を来すことが多く、咽後膿瘍類似の臨床所見や画像所見を呈する症例では鑑別に苦慮することがある。今回、咽後膿瘍類似の画像所見を呈した川崎病症例を経験した。症例は 6 歳、女児。発熱、左頸部腫脹・疼痛を主訴に受診し、造影 CT にて咽後部に辺縁の造影効果を伴わない低吸収域を認めた。川崎病の主要症状 5 項目を満たしており、γ グロブリン投与にて速やかに軽快した。川崎病の合併症である冠動脈瘤形成前に速やかな治療を行うために、病初期に造影 CT、さらに可能であれば造影 MRI を撮影し、血液検査所見も参考にして早期診断・治療に繋げることが大切である。