2021 年 67 巻 4 号 p. 247-251
Bell 麻痺と診断するためにはその他の疾患を除外する必要がある。そのうちの一つに腫瘍性疾患がある。腫瘍性麻痺を画像診断で識別することが重要である。症例は 61 歳男性で、8 年前から反復する一側性の顔面神経麻痺を主訴に来院した。過去に症状出現した際に他病院で単純 MRI 検査を複数回施行されていたが、明らかな腫瘍は指摘されなかった。今回、顔面神経麻痺に加え聴力低下や耳鳴、眩暈を自覚し、造影 MRI 検査ではじめて顔面神経鞘腫を指摘された。定位放射線治療(50Gy/25fr)で加療した。繰り返す顔面神経麻痺症状には腫瘍性麻痺を積極的に疑い、造影 MRI 検査を行い、必要に応じて複数回にわたって画像で確認していくべきであると考える。