半年間の間隔で、両側交代性に再発を認めたベル麻痺症例を経験した。いずれも当科の手術適応基準(保存的加療の有無にかかわらず、発症から 10 日以上経過した最も早い段階での評価により、柳原法 8 点以下かつ、ENoG 10%以下であることとした)と患者の希望に十分かんがみて、両側高度麻痺いずれに対しても、経乳突的顔面神経減荷術を行い、術後 1 年の経過観察の後、患者の十分な満足を得ることができた。ただし、再発時の術後半年の初回麻痺側表情スコアが 8 点から 34 点に回復しても、ENoG における CMAP は回復しなかったことから、両側交代性に麻痺が発症した場合の再発時の ENoG による評価や手術効果の追跡は困難であると再確認された。両側交代性ベル麻痺は一般法による ENoG を用いた再発時の予後予測が難しい場合があり、今後は、より可能となる正中法も合わせて採用していきたい。