2023 年 69 巻 6 号 p. 444-451
乗り物酔いの 4 例を報告した。全例が車やバスに極めて酔いやすかった。1 例はそれらより船や飛行機に酔いやすかった。電車では 4 例の酔いの程度に違いがあった。1 例は自分の車を運転する時に酔うことがあった。2 例には慣れの現象がなかった。乗り物酔い以外の嘔気についてアンケート調査を行った。全例で遊園地にある回る遊具やブランコで嘔気が現れ、マット上や鉄棒での前回りで嘔気が現れていた。エレベーターに乗ると気分が悪くなるのは 3 例であった。2 例に映画やテレビの画面を見ている時に嘔気が現れることがあった。乗り物酔いには平衡機能障害が関与し、それに嘔気や嘔吐を伴いやすい者は乗り物に酔いやすいと推察できる。重症の乗り物酔いを調査することはその機序を解明するのに役立つと思われる。