2024 年 70 巻 2 号 p. 51-56
就学前健診および学校健診を契機に熊本県福祉総合相談所で聴力精査を行い、実際に難聴の診断がついた症例について検討した。対象は就学前健診および学校健診で聴力要精査となった 29 例(男児 18 例、女児 11 例)で、実際に難聴の診断がついたのは 13 例であった。この 13 例は全例が就学前もしくは小学校低学年の児童であった。このうち、中耳炎を除いた一側難聴は 7 例、両側難聴は 4 例認め、両側難聴 4 例は全例が軽度感音難聴を呈していた。一側難聴や両側軽度難聴は、本人の自覚症状が乏しく、また周囲が気づいてあげることが困難であるため、就学前健診や学校健診は大変重要であると考える。