鼻中隔弯曲症や肥厚性鼻炎を有する患者の中には慢性的な頭痛が存在する場合がある。当施設にて過去 4 年間に鼻中隔矯正術を施行した 63 例のうち頭痛症状の訴えがあった 8 例の手術後の頭痛の改善について retrospective に検討した。63 例のうち副鼻腔 CT や鼻内視鏡所見にて鼻粘膜接触点がみられた症例は 58 例であり、そのうち 8 例に頭痛を認めた。8 例のうち 7 例において手術後に頭痛の消失もしくは改善を認めた。頭痛が改善した 7 例すべてがアレルギー性鼻炎を有していた。鼻中隔弯曲症およびアレルギー性鼻炎がある患者が頭痛を有する場合に、鼻中隔矯正術や下鼻甲介手術を行うことで頭痛を改善させる可能性があることが示された。さらに術前のリドカイン試験は鼻粘膜接触点頭痛を疑う患者に対して手術の有効性を予測する有用な方法であると考えられた。今後さらなる経過観察により頭痛を有する鼻中隔弯曲症の患者に対する手術治療の長期的な効果が明らかになると思われる。