2025 年 71 巻 2 号 p. 73-78
本研究では、保育者養成校の講義の中で視聴教材を提示し、提示前と提示後の吃音に対するイメージの変化についてセマンティック・ディファレンシャル法(SD 法)により検討した。調査結果から視聴前イメージと視聴後イメージでは、「暗い−明るい」「かたい−やわらかい」「冷たい−暖かい」「消極的−積極的」「弱い−強い」「陰気な−陽気な」「醜い−美しい」「重い−軽い」「不活発な−活発な」「嫌いな−好きな」「悪い−良い」「不親切な−親切な」「はげしい−おだやかな」「苦しい−楽しい」の 14 項目において有意差(p < 0.01)を認めたが、「うるさい−静かな」の項目には有意差を認めなかった。また、各項目の視聴前後を比較すると、ややネガティブなイメージからややポジティブなイメージへ変化しており、映像教材の視聴は学生のイメージ変化に有効であったと推察できた。本研究の課題として、吃音症に関する映像教材内容の検討と調査方法の問題点が挙げられた。