耳鼻と臨床
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症例報告
外傷後に擤鼻を契機に発症した眼窩骨膜下膿瘍の1例
鈴木 陽中村 善久山口 慎人岩﨑 真一
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2025 年 71 巻 4 号 p. 192-198

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抄録

眼窩内感染症は、視力障害や頭蓋内合併症を併発して死に至ることもあり、早期の診断と外科的治療が必要となる。今回われわれは、外傷後に鼻かみ(擤鼻)を契機に発症した眼窩骨膜下膿瘍の1例を経験した。症例は8歳の女児で、タブレット端末で右眼瞼周囲を受傷した。元来、鼻汁に伴う擤鼻習慣があった。初診時に眼瞼蜂窩織炎、単純CTで眼窩内側壁骨折、骨折部のair、上顎洞、篩骨洞の軟部陰影を認めた。小児科に入院し、抗菌薬が開始されたが、経過中に眼瞼腫張の増悪と視力低下が出現した。造影CTで、来院時の骨折部とairを認めた部位に一致して、膿瘍を形成していたため、擤鼻により感染が波及し、眼窩骨膜下膿瘍に至ったと推察した。緊急で内視鏡下鼻副鼻腔手術を行い、視力は改善し現在まで再発なく経過している。

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