抄録
多項目を同時に測定できる, 新しい特異的IgE測定法であるMASTについて検討した. 6項目以上陽性を示す例が25%認められるなど, 同一血清で同時に多数の抗原が検出されるものが, かなりの頻度で認められた.
HD, DI, D2, スギなどほとんどの抗原でRAST法とは高い相関を示し, 一致率も高かつた. 皮内テストとも高い相関が認められたが, 皮内テスト (+) MAST (-) である例もかなり認められた.
MAST法は測定が短時間ででき, また方法も簡易であり, アレルゲン検出に有用な検査になり得ると思われた.