鳥取大学医学部耳鼻咽喉科学教室
2000 年 46 巻 4Supplement3 号 p. S124-S129
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
症例は50歳の男性で、咽頭炎と嚥下時痛を自覚していたが呼吸困難が生じるまで放置し続け、深頸部膿瘍を生じた段階で医療機関を受診した。初診時に既に縦隔炎へと進展しており、顎下部から後縦隔に至るまでガス産生を伴った膿瘍が存在していた。緊急に気管切開による気道確保と頸部切開による排膿を行い抗生物質の投与を開始したが、縦隔炎が容易に消退せず、ICU管理下で重篤な状態が続いた。全身状態が改善し、炎症が消退して退院可能となったのは手術から約3ヵ月後であった。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら