1992年から2001年の10年間に、当科で一次治療を施行した進行喉頭扁平上皮癌T3、 T4M0、35例 (男性33例、女性2例、平均年齢64.5歳) の検討を行った。対象の内訳は、 T3、19例、T4、16例、N0症例が約80%、声門上型16例、声門型17例、声門下型2例であった。ちなみにこの間の喉頭癌の総数は134例であり、進行喉頭癌の割合は約26%という結果であった。T3症例の喉頭保存治療の可能性、頸部郭清指針、遠隔転移のハイリスク群やその対策について考察した。また治療成績向上のためには、気管孔再発を減らすことが最重要課題であり、その対策についても論じた。