抄録
声帯粘膜固有層浅層内の微小血管拡張病変は、音声酷使に伴う慢性的な物理的外傷により生じるとされており、その病変自体が声帯運動を障害し、出血性ポリープの原因となることがあり、治療は鉗子による鉗除やCO2レーザーによる蒸散が行われてきた。しかし CO2レーザーはその熱損傷の影響から、瘢痕形成を来し声帯振動を減弱させるため、鉗除が勧められてきた。KTPレーザーは、ヘモグロビンに吸収されるという特徴を持つことから、声帯粘膜血管拡張性病変に対してKTPレーザーを使用し、音声機能を損なわず、治療可能であった報告が本邦でなされている。今回われわれは声帯粘膜血管拡張性病変に対してKTPレーザーを用いた症例を5例経験した。いずれも音声機能を損なわず改善が認められたので報告する。