抄録
endo-extralaryngeal needle carrier (以下EENC) を用いてEjnell法を行い、刺入針が破損した症例を経験したo症例は35歳、男性。甲状腺全摘術後に生じた両側声帯麻痺に対し、EENCを用いてEjnell法による声帯外方移動術を施行した。術後、声門の再狭窄を生じたため同法による再手術を行った際、甲状軟骨に高度の硬化がみられ、EENC使用時に刺入針が破損した。Ejnell原法によるアプローチに変更することで予定どおり声門開大を得られた。今回の経験で、 (1) EENCでの針刺入時、抵抗が大きい場合は無理な操作の続行は避ける、 (2) Ejnell法による同側の再手術には注意を要する、 (3) EENCを使用する際も、術者はEjnell原法には習熟しておくべきである、と再認識した。