情報通信政策研究
Online ISSN : 2432-9177
Print ISSN : 2433-6254
ISSN-L : 2432-9177
特別寄稿
データの経済的価値と法的保護
実証分析とケースによる考察
渡部 俊也平井 祐理
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2020 年 4 巻 1 号 p. 19-31

詳細
抄録

データ政策を検討するうえで、基礎となるのが、データの価値をどうとらえるのか、どのようなデータに経済的な価値があるのかという考え方である。一般的にデジタルデータを多量に保有しているからといって、そのデータから利益を生み出せるとは限らず、多くの条件が整って初めて企業の利益や競争力につながり、産業競争力に結び付く。その要件を踏まえたデータの保護やデータ利活用のインセンティブシステムを設計することがデータ政策として重要となる。

本稿ではそのような観点から、データについての経済的価値に着目して、質問票調査に基づく実証分析による検討結果を示し、あわせて具体的な事例として、機械学習に提供されるアノテーションデータにおける価値について考察を加えた。

これらの結果をもとにデータの法的保護の在り方について検討した。

著者関連情報
© 2020 総務省情報通信政策研究所
前の記事 次の記事
feedback
Top