抄録
主観評価測定においては、離散的な尺度であるLikert Scale(LS)が広く利用されている。しかしながら、LSは少数の主観評価値では統計的解析が難しく、中心化傾向やハロー効果などのバイアスの影響を受けやすいなどの問題点がある。そこで著者らは、主観評価値の測定方法としてVisual Analog Scale(VAS)の導入を提案している。VASとは0と1の間の100mmの水平線上にマーキングをし、その長さで数値化することで自分の主観が表現できる連続的な比率尺度である。このため、VASはLSに比べて解像度の高い測定値を得ることができる。さらに、VASにより得られたすべての主観評価値を利用して、単変量散布図・蜂群図・箱ひげ図・バイオリンプロットなどにより可視化できる。著者らの提案手法は十分なサンプルサイズが得られない場合を想定している。例えば、高齢者、障碍者、特定の属性を持つ集団など、そもそも対象者数が少ない場合が考えられるが、このようなサンプルサイズが小さい場合でもより適切に全体の傾向を把握することが可能となる。