ランドスケープ研究
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武蔵野台地および狭山丘陵の樹林地における鳥類の分布と植生の種組成の関係について
一ノ瀬 友博加藤 和弘
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1998 年 62 巻 5 号 p. 577-580

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抄録

樹林地内部の植生の種組成が鳥類の分布にどのような影響を及ぼしているか明らかにするために, 武蔵野台地および狭山丘陵に位置する比較的規模の大きな樹林地において, 鳥類の分布と植生の種組成の対応関係を調査した。 それぞれの樹林地に植生の異なる複数の調査地点を設定し, 1994年の繁殖期に鳥類の個体数調査を行った。 その鳥類調査地点内に方形区を設定し植生を調査した。 調査結果から, 樹林性の種の中には, ヤブサメやメジロのように, 常緑樹林への遷移が進行している二次林を特に好む種があることが明らかになった。 また, 林床植生の貧弱な二次林には, 草地や疎林の環境に現れる鳥類が侵入することが示された。

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