抄録
健常成人20名に, ローカストビーンガムを1日5gずっ2週間摂取させ, 便性状及び代謝物の評価を行った.ローカストビーンガム摂取により, 糞便pHの低下及び腸内腐敗産物であるアンモニアや総アミン量の減少傾向が認められた.また便性状の改善, 便の色調の暗褐色から黄色がかった茶色への移行, 及び排便回数の増加が認められた.糞便フローラに関しては, 摂取による大きな変化は認められなかった.また, 糞便中の短鎖脂肪酸 (SCFA), 特に酢酸, プロピオン酸及び酪酸の増加が認められた.これらの結果から, ローカストビーンガムを1日5g摂取することで腸内環境を改善できることが明らかとなった.