抄録
日本の病院では予約のある患者(予約患者)と予約のない患者(当日患者)の両者を受け入れつつ,それぞれの診察待ち時間をできるだけ短くする仕組みとともに,待つ苦痛を和らげる工夫も必要とされている.本研究では予約制が採用されている病院を対象とし,自分の前に診察を受ける患者の人数を最小数と最大数で示すことで,待つ苦痛を和らげることを試みる.予約患者の予約時刻に基づいて診察順序の大枠を定め,その間に当日患者を確率的に挿入し,予約患者と当日患者の間での平均待ち時間の配分を確率の値で調整する方法を提案した.診察待ちの患者から1人を動的に選ぶ方法とシミュレーション実験で比較したところ,両者でほぼ同等な平均待ち時間を実現しうることを確認した.