レイティングの誤差について : 時間研究におけるレイティングに関する研究(第2報)

抄録

合理的なレイターの訓練やレイティングの方法について具体的に記述した文献は少なく, またそれらは訓練を行なうとき, レイターに自己の評価したレイティング値と正しいレイティング値を比較させて各自に評価のエラーを矯正することをまかせるか, レイターをグループとして扱い, そのグループの行なった評価の状況を管理図を用いて把握する程度である。本研究ではレイティング値のエラーの発生する起因を偏りとバラツキとに分類して, レイティング値の構造の中でエラーの発生する位置を明かにし, 実験によりエラーを数量的に把えられることを確かめ, レイターのエラーを数量的・系統的に補正させる訓練の方法について考察している。