日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
受注選択と能力切換えの統合方策について
松井 正之
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1988 年 39 巻 2 号 p. 83-87

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抄録
受注選択問題の純理論的モデルの解析については, いずれも生産能力が一定の場合に限定されている.他方, 生産能力が可変な能力切換問題は, 別個に論じられている.本研究は, 生産能力の切換えが可能な受注選択方策を持つジョブ・ショップの受注残数の制御方策について一考察を行っている.すなわち, 注文がポアソン到着に従うM<G, G>;/1(N)型生産モデルを提示し, セミ・マルコフ決定過程による定式化によって利得の最適化を行い, 能力切換えと受注選択の結合方策の2レベル構造に関する知見を示している.簡単のために, 受注選択には静的選択方策を採用し, 能力切り替えに要する時間と費用はゼロとしているが, 今後の展望としてこのモデルの拡張のみならず, 本研究と製品利益管理との関係を指摘している.
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© 1988 公益社団法人 日本経営工学会
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