日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
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二回補充システムにおける在庫留保量の決定方法
曹 徳弼圓川 隆夫伊藤 謙治
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1993 年 43 巻 6 号 p. 431-438

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抄録
本研究では(1,m)型在庫システムのうち, 特に外部からのH期のサイクルごとの定期的な在庫補充に対して.BWへの2度の補充で対応する二回補充システムを対象とする.このシステムでは, サイクル始めの外部からの総補充量の大部分は直接各BWに補充されるが, ある一定量の在庫はCWに留保される.そしてCWはこの留保分の在庫を各BWの在庫水準をモニターしたうえで, 補充サイクル中の適当な一時期に在庫不足が発生するBWに一括して割り付ける.本研究では, このような二回補充システムについて, 異なる2つの立場から, CWへの在庫留保方式を提案する.1つは安全在庫全部をCWに留保するという方法であり, 事前に与えられたシステムのサービス水準を確保するような安全在庫量の計算式を導出した.もう1つは与えられた初期総在庫量のもとで, システム平均総欠品数を最小にする最適留保係数を求める方式であり, その最適値とシステム条件との関係を明らかにした.
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© 1993 公益社団法人 日本経営工学会
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