情報メディア研究
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原著論文
映像コンテンツの印象評価における編集技法の影響
—トランジションの効果について—
藤田 良治山口 由衣椎名 健
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2008 年 7 巻 1 号 p. 1-13

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抄録

同一の映像素材に異なるトランジションを使用するとき,視聴者の印象がどのように変化するか心理学的実験により測定した.実験映像は,1)4種類の映像素材,2)4種類のフレームサイズ(画面に対する比率),3)4パターンのトランジション「ディゾルブ」「ワイプ」「カット」「ズーム」,を組み合わせて,合計64種類の映像を製作した.この映像を52名の実験参加者に呈示し,24尺度からなるSD法による印象評価を求めた.得られた評価値の因子分析により,3因子「好感度」「インパクト度」「明晰度」を抽出した.次に,各因子それぞれにおいて,トランジション(4)×フレームサイズ(4)×カテゴリー(4)の因子得点を用いて,3要因分散分析を行った.その結果,同一の映像素材においても,異なるトランジションを使用することにより,視聴者の印象が大きく変わることが明らかになった.本研究の結果,映像編集においてトランジションを適切に選択することの重要性が示され,視聴者に好感度やインパクトを与える映像を作成するための指標の一端を示した.

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© 2008 情報メディア学会
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