抄録
中長期的な将来目標とそれを達成するための具体的な施策の展開がまとめられた地域計画は、関連する計画間の整合性と、様々な変化やリスクに対応できる柔軟性の両面が求められる。また、その策定プロセスや評価のプロセスにおける住民参加を進め、地域が一体となって計画の推進にあたっていく必要がある。本稿ではこの観点から、再生可能エネルギーの推進と自然景観保護のバランスが課題となっている山梨県北杜市を事例として、地域計画における整合性と柔軟性という視点から分析を行った。これらを基に、計画の策定プロセスにおける十分な合意形成を行うための適切な計画の見直しやそこに係わる市民・市民組織のあり方をまとめた。