日本食生活学会誌
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論文
幼児の食生活に関する研究
―幼稚園児の弁当の実態とその問題点―
江田 節子
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2006 年 17 巻 3 号 p. 224-230

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抄録
  幼稚園児を持つ保護者を対象に, 幼児の弁当の実態調査を行い, 問題点および課題について検討した。その結果は次の通りである。
  1. 幼児の弁当は「ほとんど手作り」が約1/3であった。
  2. 多くの保護者は, 弁当作りにおいて子どもの嗜好や彩り, 食べやすさ, 栄養バランスなどに配慮していたが,安全性については低率を示した。
  3. 1日の総エネルギーのうち, 昼食(弁当)の占める割合は約3割という妥当な回答を示したのは62.5%であった。
  4. 弁当の主食はご飯が多く, 味付けご飯やおにぎりが多く, 白飯はごくわずかであった。
  5. 副食の品数は平均5.6品であった。
  6. 油脂類を使用した調理法の重なり, 肉類の使用が多く, 魚料理や野菜料理の使用頻度は低いなどの問題がみられた。
  7. 課題として, 子育て支援の一環として食支援のプログラムを組み入れて展開していくことが望まれる。
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© 2006 日本食生活学会
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