抄録
本研究では,2022年度に近畿大学附属小学校4年生を対象に,大学・企業と連携した授業内容と反転授業を活用した運営を検討し,授業実施後に教育効果を検証した.反転授業の実施により,児童は対面授業への関心が高まり,学習意欲も向上し,授業の満足度も高いことが示された.対面授業では,身近な問題に焦点を当てた問題解決学習を導入した.ルーブリック評価に基づくアンケート調査から,2022年度の児童は,2021年度に比べ,行動に至るプロセスの「知識,理解,行動」の項目で上昇した.項目間の相関分析からも「知識」が「関心」を引き起こし,「理解」を深め,「行動」につながることが示唆され,環境配慮行動を促進できたと考えられる.また,児童が家庭で授業について話す機会が増加し,保護者も行動と意識の変化が見られた.児童の家庭での学びの共有が保護者の環境意識に影響を与えたことが示唆された.2022年度の授業の様子は動画で記録したことにより,今後の教員研修に役立たせ,小学校教員が授業に取り組みやすくなることで,学習の質が均一化されることを期待している.