抄録
近年、観光NPOへの注目と期待が集まっているが、その活動内容や能力は全国規模では十分に明らかにされていない。本研究では内閣府NPOのデータベースを利用し402の観光NPO法人の事業報告書を分析した。その結果、観光 NPO法人の活動は「まちづくり」、「学術・文化・芸術・スポーツ振興」、「社会教育」、「子どもの健全育成」等の分野と密接に相互に関連し、収益増加に伴い事業報告書の分量が増えること、また、小規模法人は会費や寄付に依存する一方、事業収入や委託金の増加に伴い、収益や事業規模が拡大されることが判明した。